ドイツの軍用馬車2
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ハンドル名:妖ふる
作品名:ドイツの軍用馬車2
自由作品
実写部門
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■歩兵荷車If.8 :Infanteriekarren If.8

馬車や荷車の開発は開戦後もなお続けられました。歩兵荷車If.8は、1939
〜40年の戦訓に基づいて、機械化されていない部隊の輸送力を強化するた
めに開発されました。ジープやトラックを山のように造る国力はないので、
かわりに万能リヤカーを造りました、といった感じでしょうか。ただし、
せっかく作ったIf.8ですが取説の日付は41年8月ですから、どうやら対ソ戦
の開始には間に合わなかったようです。

本車は装備、弾薬、糧秣の輸送など、様々な用途に広い範囲で使われました。
自重81.5kg、最大積載量は350kgです。荷台は幌で覆うこともできます。小
柄な車体ですが、木製の枠を追加して機関銃や迫撃砲、パンツァーファース
ト、パンツァーシュレックなどの長モノを運搬することも可能でした。

ゴムタイヤと緩衝器を備えているので、人力や畜力(馬やラバ)で曳く以外
に、車輛で牽引することもできます。牽引方法に応じて専用の牽引バーが用
意されており、車輛用の牽引バーを使えばIf.8どうしを連結することもでき
ました。また、荷台に備えた銃架に機関銃を載せて移動対空銃座として用い
たり、2.8cm対戦車砲や12cm迫撃砲のような小型火砲の前車にも使えるなど、
優れた汎用性と拡張性を備えていました。

資料本でIf.8として紹介されている写真やイラストには、荷台の外側にフレ
ームがあるものと、フレームが無く全鋼製の車輪を備えたものがあり、細部
も若干異なります。前者は42年のブラウ作戦など戦場写真でよく見かけます
し、プラモは全てこのタイプです。後者はモーターブーフの馬車本に「Letzte
ausfuelung」とかチラッと書いてあります。後期型か? 私のリサーチ能力・
語学力では、それ以上のことはよく分かりません。いずれにせよ、いかにも
ドイツ軍的で面白いアイテムだと思います。


■If.8 のプラモ

アイアンサイド 1/35
 インジェクション+レジン、荷台はプラ板で箱組みする。
 If.8が2台、車輛用と人力用の牽引バー、2種類のゴムタイヤが付属。
 以下のバリエーションあり。
  ・機関銃セット  輸送枠、銃架、MG34、MG42、弾薬箱、三脚つき。
  ・迫撃砲セット  輸送枠、5cm迫、8cm迫、弾薬箱つき。
  ・戦車駆逐セット パンツァーシュレック、輸送枠、弾薬箱、
           パンツァーファーストつき。

ドラゴン 1/35
 車輛用および畜力用の牽引バーとラバ一頭、フィギュアつき。
 以下のバリエーションあり。
  ・パンツァーシュレック輸送セット
  ・Pz.B.41牽引セット
 あと、キューベルワーゲンとのセット商品もありました。

田宮 1/48
 ケッテンクラート牽引セットに付属。ゴリアテとアクセサリーつき。


■作品について

右上:If.8
 アイアンサイドの1/35キットです。
 人力搬送状態で、分解した5cm迫と弾薬箱を載せています。
 同キットに付属の迫撃砲は射撃状態に組むこともできます。
 フィギュアはドラゴンの将校さん。

左上:ケッテンクラート+If.8+If.8
 タミヤ1/48ケッテンクラート牽引セットを2つ使って作りました。
 ちっちゃなロードトレインといった雰囲気が面白いです。
 背景のサイドカーは友情出演のバンダイヨンパチです。

下:馬+If.8+2.8cm Pz.B.41
 If.8とPz.B.41はドラゴンの1/35キットです。
 馬は旧エッシーのサプライワゴンから流用しました。ただし細かいことを言
 うと、荷車を曳くときは首のベルトを外しておくようです。馬体に余計な負
 担をかけないためか?


■主な参考文献

"GERMAN INFANTORY CARTS, ARMY FIELD WAGONS, ARMY SLEDS 1900-1945"
Worfgang Fleischer   Schiffer Military/Aviation History

"Die bespannten truppen der Wehrmacht"
Klaus Christian Richter   Motor buch Verlag

"Tankograd-Wehrmacht Special N.4002 German Military Vehicle Rarities (2)"
Henry Hoppe   Verlag Jochen Vollert-Tankograd Publishing

"Tankograd-Wehrmacht Special"には、15cm砲より重い88mm砲を4頭の牛で曳いて
いる写真が載っており、わたしゃ開いた口が塞がりませんでした。
あと、直接の関係はありませんが、家畜を用いる輸送については講談社現代新書
「馬車の文化史」、「馬の世界史」、岩波新書「失われた動力文化」が参考にな
りました。

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というわけで、田宮の説明書ライクなものを書こうとしましたが、資料の抄訳を
雑情報で水増ししたような代物になってしまいました。これもひとえに拙者の不
徳の致すところ、もう何というか、切腹?

それにしても、色も塗らずにパッチリに出すとは。やはり切腹ですか(i_i)