『消えた一面トップ』
―――― S#No.52『帝都日報編集部・夕刻』――――

「納得できん。この写真が何故、発禁なんだ!」
 勤続二十年を数えるベテラン記者、鷹見は照須田中尉に詰め寄った。

照須田は目を落とすと、絞り出すような声で答えた。

「私も、私自身の心持ちとしては、是が非でもこの写真を大勢の国民に見せたい。
 我々には轟天がある、今しばらく辛抱せよと大声で叫びたい。
 しかしそれは出来んのです、鷹見さん。どうしても、出来んのだ」

「どこの命令ですかッ、海軍省ですか!」

「それは……」

照須田は、おもむろに姿勢を正した。

「陛下の……」

部屋の空気が、凍りついた。
記者たちは、無言のまま照須田の顔を凝視した。
照須田の目はみるみる潤みを帯び、それを隠すかのようにきびすを返すと、ドアへと
向かった。

耐えられず、鷹見が口を開いた。

「何故だッ! 照須田さん!」

照須田は半開きのドアに手をかけ、背を向けたまま、つぶやくように言った。

「鷹見さん、日本は、敗れます」

「何ッ!」

「今に、新しい形の平和が訪れます。
 そして、再び国民が脅威に晒されたとき……
 そのときこそ、轟天は雄々しく発つのです。
 それまでは、誰にも知られてはならんのです。誰にも……」

再び室内は、まるで時間が停止したかのような静寂に包まれた。
遠ざかっていく照須田の軍靴の音だけが廊下に響き、やがて消えていった。

しばらく前から止んでいた蜩の鳴き声が、染み入るように聞こえてきた。

「照須田さんは、何を知っているんだろう」
誰かがつぶやいた。


「忘れちまえ」

賀武尾編集長が、重い口を開いた。

「今日のことは、酒でも飲んで忘れちまえ。
 そして……誰にも言ってはならん」


――――カットぉ!OKーっ!

ハイ、OKです。では昼食入れまーす。
え〜午後からは、シーン64「地下ドックを歩く岸河中将」から入りマース!

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【出品者】
Tac Miyamoto

【出品部門】
簡単ながら加工した画像なので一応CG部門

【出演】
●フジミ1:700「海底軍艦・轟天号」アルミドリル・バージョン
●プラ板ハコ組みのディオラマベース
●ウォーターラインシリーズ改造クレーン&トラス柱エッチングパーツその他

【コメント】
フジミの海底軍艦を使った地下ドックのデイオラマです。
ねこにいプロダクツ・高見氏の『プラモデルの王国』における海底軍艦キットレ
ビュー用に製作していたもので、後に模型誌にも掲載されることとなりました。

今回はその「予告編」として、プライベートで撮影された画像を投稿させていただき
ました。

ディオラマ自体は大変小さく、工作、構成ともに苦労しました。
画像は高見氏のお宅で氏のデジカメを使い、コタツの上で電気スタンドを照明にし
て撮影したもので、後に画像処理しました。

ご一緒に画像撮影してくださった高見さん、そして変名ながら小生のオリジナルス
トーリーに(ご本人には無許可で)出演してくださった皆さんに感謝します。



※この画像自体はプライベートベンチャーですので投稿させていただきましたが、
    映画キャラクターものの画像ですので、著作権等はすべて該当映画会社に
    帰属します(…と、思います^^;)